『ようこそ！富士山測候所へ』
長谷川　敦/著　旬報社

　日本最高峰で孤高の美しさを放つ富士山。
　その富士山の山頂に観測施設「富士山測候所」があります。
　この施設は今から約九十年前に日本の天気予報の精度を高めることを目的に設立されました。その後、社会の変化とともに役割を変え、人工衛星等の最新技術の発達により存続の危機にさらされますが、科学者たちの「ここでしかできない研究」を続けたいという熱い思いによって、現在も夏の二ヶ月間だけ滞在して研究が行われています。
本書は2部構成になっており、1部では富士山頂という過酷な環境で困難を乗り越え、気象観測を行ってきた人たちの物語。2部では現在も活躍している科学者たちが、私たちの健康に関わる環境問題や世界最先端の雷研究、富士山に登ると人の体はどうなるのか等、まだ解明されていない未来につながる研究を紹介しています。
カマボコ型をした測候所の写真は必見です。

那珂川市図書館司書（コルネット）

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